タイヤ交換の時期と方法:安全運転のための重要なポイント
こんにちは。Fです。
くるま屋を経営している筆者が、みなさんのカーライフが安心・安全になるような情報を発信しています。今回は ”タイヤ交換” についてです!
自動車のタイヤは、安全な運転にとって極めて重要な要素です。適切なタイヤ交換の時期と方法を知ることは、事故を防ぎ、スムーズな運転を実現するために不可欠です。この記事では、タイヤ交換の時期の目安と方法について詳しく解説します。自動車オーナーや運転手の皆さん、ぜひご一読ください!
タイヤを交換しないとどうなる??
タイヤを交換しない場合、次のようなリスクが生じる可能性があります。
- 安全性の低下:摩耗したタイヤはグリップ力が低下し、制動性や操縦安定性が悪化します。特に濡れた路面や凍結路面での安全性が著しく低下するため、事故のリスクが高まります。
- ハンドリングの悪化:摩耗したタイヤはタイヤ面の溝が減少し、水や雪を十分に排水できなくなります。これにより、ハイドロプレーニングやスリップのリスクが増加し、車両のハンドリングが悪化します。
- 燃費の悪化:摩耗したタイヤは転がり抵抗が増加し、燃費が悪化します。燃費の悪化は燃料コストの増加につながるだけでなく、環境への影響も考慮しなければなりません。
- タイヤの破損やパンクのリスク:摩耗したタイヤは亀裂やバルジングなどの破損のリスクが高まります。また、タイヤの溝が十分でない場合、鋭い物によるパンクのリスクも増加します。
- 法律違反の可能性:多くの地域では、法律で定められた最低プロフィール(=溝)残量を下回るタイヤの使用は違法とされています。もちろん車検に通りません。タイヤの状態が、交通法規に違反することになれば、点数の減点の対象となる可能性があります。
これらのリスクを避けるためには、タイヤの状態を定期的に点検し、ゴムが摩耗し溝がなくなったり、ひび割れなどの劣化が進んだ場合は 適切なタイヤ交換を行うことが重要です。
安全な運転と車両のパフォーマンスを維持するために、タイヤのメンテナンスを怠らないようにしましょう。
タイヤ交換の時期について
自動車のタイヤ交換は、適切な時期に行うことが重要です。以下は、タイヤ交換の時期を判断するためのポイントですので、一つづつ確認してきましょう!
1.1. プロフィール(=溝の深さ)残量のチェック
タイヤのプロフィール(=溝の深さ)の残量は、車が止まったり、走り出したり、スピードを出したりするための力(グリップ力と制動性能)に多きく影響します。タイヤのグリップ力と制動性は、車両の安全性と制御性に直接影響を与える重要な要素です。
一般的な目安として、法律で定められた最低プロフィール残量を下回る場合は交換が必要です。
<グリップ力>
タイヤが路面と接触し、摩擦力を発生させる能力を指します。グリップ力が高いほど、タイヤはより安定して路面に密着し、車両の制御が容易になります。グリップ力は、乾燥した路面だけでなく、濡れた路面や凍結路面でも重要です。
<制動性>
車両が速度を減速または停止する際のタイヤの性能を表します。制動性能が高いほど、タイヤは効果的にブレーキ力を伝え、車両を迅速かつ安全に停止させることができます。制動性が低いと、タイヤが路面との摩擦を確保できず、制動距離が長くなったり、制動時の操縦安定性が損なわれる可能性があります。
これらの要素はタイヤのトレッド(溝)の状態やタイヤの材質に大きく影響を受けます。新しいタイヤや適切なトレッドの深さを持つタイヤは、より優れたグリップ力と制動性を発揮しましす。
一方、摩耗したタイヤや溝が減ったタイヤは、グリップ力と制動性が低下し、止まれないなど安全性が損なわれる可能性があります。
つまり、タイヤは、適切なメンテナンスと交換のタイミングを守り、安全に”はしる” ”とまる”が出来るようにすることが重要です。
1.2. タイヤの年数と走行距離
タイヤは経年劣化や摩耗により性能が低下します。通常、5年から6年が交換の目安とされています。また、走行距離によってもタイヤの寿命は変わるため、定期的な点検が必要です。
1.3. 季節ごとのタイヤ交換の必要性
地域や気候によって、夏用タイヤと冬用タイヤの交換が必要な場合があります。冬季にはスタッドレスタイヤの使用が推奨される場合もありますので、地域の法律や気候に基づいて判断しましょう。
弊社では、
●気温が7度以下
●初雪の1か月前
を目安にスタッドレスタイヤに履き替えをおススメしています!
2:タイヤ交換の目安
タイヤ交換の目安は、タイヤの状態や摩耗具合によって異なります。以下に、目安のポイントをご紹介します。
2.1. プロフィール残量の法律上の基準
タイヤのトレッド面(タイヤの接地面)には、溝があります。この溝は、タイヤが路面との間に水や泥を排除し、グリップ力を確保する重要な役割を果たしています。
一般的に、タイヤの溝の深さはミリメートル(mm)で表されます。
新しいタイヤの場合、溝の深さは通常8 mmから10 mm程度ありますが、タイヤが使用されるにつれて摩耗し、溝の深さが減少します。
多くの地域で法律で定められた最低プロフィール残量(溝の深さ)があり、通常、1.6mmから2.0mmが基準とされています。これを満たさないとタイヤのグリップ力が低下し、止まるまでの距離(制動距離)が長くなるなどの危険です。車検も通りません。
プロフィール残量をチェックするためには、スリップサインや専用のプロフィールゲージを使用しましょう。プロフィール残量は、タイヤの安全性と性能に直接関係しているため、定期的な点検と適切なタイヤの交換が重要です。
2.2. スリップサインの確認
タイヤの溝の部分をよ~くみると、スリップサイン(摩耗インジケータ)が付いています。これによって、タイヤの摩耗具合を確認することができます。
スリップサインが表に露出している場合は、タイヤの交換が必要です。ガソリンを入れるときなど、ちょっと見てみてくださいね。
2.3. タイヤの摩耗パターンの観察
タイヤのすれ具合(摩耗)は均等に起こるべきです。もしタイヤの片側が異常に摩耗していたり、溝が一部欠けていたりする場合は、車両のアライメント(骨格)やバランスに問題がある可能性があります。次のような症状がある車は、専門家に点検を依頼するか、早めに交換しましょう。
□ブレーキ時ハンドルが取られる
□ハンドルセンターがずれている
□車がまっすぐ走らない
□ハンドルを強く握らないと、車が右または左に行こうとする
□スピードを出すとハンドルがぶれる
□タイヤが片方だけ擦り減っている(片減り)
□縁石等にタイヤをぶつけた、側溝に脱輪してしまった
□ホイールを変えてからハンドルが取られる
アライメントテスターという機会で正確に測定・調整することができます!
当社では8,000円くらいから可能です。
3:タイヤ交換の方法
タイヤ交換は専門的な作業ですが、基本的な手順に従えば自身でも行うことができます。
以下に一般的なタイヤ交換の手順を示しますが、車種や状況によって異なる場合がありますので、車のメーカーや取扱説明書を参考にすることをおススメします。
3.1. 専門家による点検と交換
タイヤ交換を安全かつ効率的に行うためには、信頼できるタイヤショップや車屋さんへ点検と交換作業を依頼する方がよいでしょう。タイヤのメーカーの違いや愛車にあったサイズ、予算にたいしても丁寧に対応してもらえますよ。
最近は、ネットでタイヤを購入し、持込のうえ取付をしてくれるところもあります。その場合、持込タイヤ等の部品による不具合は保証してもらえないのでご注意ください。
3.2. 自己点検とタイヤ交換の手順
自身でタイヤ交換を行う場合は、以下の手順に従って作業を進めてください。
- 必要な工具と装置を準備する:ジャッキ、クロスレンチ、予備のタイヤ、ナットレンチなど、タイヤ交換に必要な道具を用意します。
- 安全確保と車両の準備:平坦な場所で作業を行い、パーキングブレーキをかけます。エンジンを停止し、タイヤの交換対象となる車輪をジャッキで浮かせます。取扱説明書を確認し、車両の安全なジャッキアップポイントを特定しましょう。
- タイヤのナットを緩める:クロスレンチやナットレンチを使用して、タイヤのナットを緩めますが、まだ完全に外さないように注意してください。
- 車輪の交換:ジャッキで浮かせたタイヤを取り外し、新しいタイヤに取り替えます。ナットを手で緩めた後、クロスパターンでナットを締めます。十分な締め付け具合になるように注意し、タイヤがしっかりと固定されていることを確認します。
- 車輪の下ろしとナットの締め付け:ジャッキをゆっくりと下げ、タイヤが地面に接地するまで降ろします。タイヤが安定していることを確認したら、クロスパターンでナットを最終的に締め付けます。ただし、ナットを過度に締め付けないよう注意しましょう。
- 車輪の下ろしとナットの締め付け:ジャッキをゆっくりと下げ、タイヤが地面に接地するまで降ろします。タイヤが安定していることを確認したら、クロスパターンでナットを最終的に締め付けます。ただし、ナットを過度に締め付けないよう注意しましょう。
4:追加のタイヤ交換のヒント
タイヤ交換に関するさらなるヒントをいくつか紹介します。
4.1. スタッドレスタイヤの使用時期
寒冷地や雪の多い地域では、スタッドレスタイヤを使用することをおススメしています。冬季にスタッドレスタイヤに交換するタイミングは、平均気温が7℃以下、初雪の1か月前を目安に交換を検討しましょう。
スタッドレスタイヤは、低温下や凍結路面でのグリップ性能が高く、凍結や積雪が心配な冬の時期の安全運転に役立ちます。サマータイヤは、気温7度以下の環境ではゴムが固くなりグリップ力が低下し、制動距離(止まるまでの距離)が長くなってしまいます。
スタッドレスタイヤは、サマータイヤよりゴムが柔らかく、7度以下の低温時にこそ高いグリップ力を発揮してくれます。雪やアイスバーンでなくとも、気温が低いときの移動にはスタッドレスタイヤが最適なのです。
雪遊びをされる方!積雪・凍結地域を通られる方は、本格的な寒さの前に交換してくださいね!
4.2. タイヤの回転とバランスの定期的な調整
タイヤの均等な摩耗とパフォーマンスを保つために、タイヤの回転とバランスの定期的な調整が重要です。
タイヤは、場所をローテーションしながら使うのが、おすすめです。ローテーションは通常、エンジンオイル交換時に点検してもらい必要な場合、お願いするとよいでしょう。
バランスの調整は、振動や乗り心地の異常を感じた場合や、タイヤを交換した際に調整することが適切です。
バランスの調整はアライメントテスターという機械で、測定、調整ができます。
4.3. タイヤの保管とメンテナンスの注意点
予備のタイヤや季節ごとに使わないタイヤを保管する際には、いくつかの注意点を守る必要があります。タイヤはゴム製ですので、直射日光や極端な温度変化を避け、クリーンで乾燥した場所に保管しましょう。
せっかく買ったのに傷んでしまってはもったいないです。タイヤショップでは、シーズンオフには、、保管してくれるサービスもあります。自宅保管の場合は、定期的に状態を確認し、異常な摩耗や傷などをチェックしてください。
まとめ
自動車のタイヤ交換は、安全な運転と快適なドライブのためには、非常に重要なパーツです。適切なタイヤ交換の時期と方法を理解し、定期的な点検とメンテナンスを行いましょう。
この記事では、タイヤ交換の時期の目安と方法、自己点検と交換の手順、さらには追加のヒントについて解説しました。
タイヤは、走れば走るほど交換が必要になる消耗品です。ローテーションなどをきちんとしながら、大切に、そして適切なタイヤメンテナンスを実施してください。